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【釣果情報】大分県 別府湾仏崎 堤防 鰤73cm 6月19日

前回の釣行から4日後の6月19日。

リベンジを果たしたく、仕事日にも関わらず同じく田ノ浦ビーチは仏崎へ向かった。
前回はぱらぱらと雨が降っていたこともあり、すこしばかり不自由な思いをしたのが記憶に新しい。

前回の気持ちを払拭するため、今回は気合を入れてリールのラインも巻き替え、前回よりも30分ほど早く出発した。
仕事日だというのにここまで釣りに来てしまうのは、相変わらず自分でも釣りバカだと思う。笑

釣り場に到着すると私以外は誰もおらず運良く堤防の先端をとることが出来た。
遠くに煌々と輝く温泉地、別府の街の灯りがなんとも美しい。

綺麗な景色に心を洗われながらも、日の出までの短い時間を大切にそそくさと準備を進める。

今日は1日晴天予報で海の状況はベタ凪。

僅かに吹く風がこの時間帯は涼しく心地よく、ベストとは言えないが前回とは打って変わって釣りやすい環境に心が躍る。
少しずつ色づき始めた空に照らし出された海面にはクッキリとした潮目が出来ており、これから始まる朝マズメへの期待が一気に高まる。

写真などを撮っている間に他の釣り人も到着し、
早速釣り始めているのを横目に、タイミングを逃してはいけないと少し焦る。

本日は薄暗いうちだけトップで狙い、早いタイミングでジグへシフトする作戦を考えていたので、
まずはトップバッターとして前回反応があった Maria ダックダイブ f190 をチョイス。
カラーはより見切られにくいサイトピンキーをセットすることにした。

リールは「シマノ 19ステラ sw 8000HG」、ロッドは「ZENAQ MUTHOS Accura 100HH 」で
この日に備えて巻きなおしたラインは「バリバス　アバニキャスティングPE マックスパワー x8 4号 」だ。
今日もこの巻き心地に酔いしれてやると息巻きながら、準備が完了した。

少し明るくなってきた地平線を眺めながら、午前4時30分より投げ始める。
「弱く、ゆるく」を意識して、ショートピッチでポコンッ、ポコンッと引いてくる。
数投したタイミングでプラグのすぐ後ろをモワッとするような反応が出るも、残念ながらフッキングには至らなかった。

このままではまずいと、試しにMaria レガートf190 サイトピンキーでフォローを入れるも、同じくミスバイトが一度あって終わってしまった。
晴天、凪に加え、上ずっている魚はどうやらマイクロベイトを意識しているのか食わせきれない。
渋い…がこの時間が釣りの醍醐味。
この後に大きいヒットをかましてこその釣りだと言い聞かせる。

しかしここは下手に粘らず、前回の反省を踏まえて潔くジグへ変更することを決意し、投入するのは撃投ジグ105gピンクグローだ。
薄暗い状況下におけるグローの発光と膨張色である白基調のカラーが水中で少しでも遠くの魚にまでアピールしてくれればという考えである。

前回の常連さん曰く、「この時期のジグでは良型5kgの個体もあがった」という話もあったので期待したい。

気を取り直して、早速打ち込んでいく。
バシューーッ！！
重いジグをかっ飛ばすこの感覚は何事にも代えられない快感だ。
仕事の疲れや悩みも一緒に吹き飛ばしてくれる気がする笑

着水後はサミングを行いながらカウントを進める。
1.2.3.4.…………23.24.25.26
フウっとラインが緩んで着底を確認。

風光明媚な観光ビーチには似つかわしくなく、この釣り場は意外にも水深がある。

キャスト範囲の最深部でおおよそ30メートル半ば。
地形の変化こそ少ないが、十分な水深がある釣り場は水温変化も少なく安定して釣果が得られることが多い。

これが人気の理由だな！とニヤつきながら、底が取れたタイミングで間髪入れずにシャカシャカシャカシャカとジグをしゃくる。
ジグとラインにかかる潮圧はそこまで重たくなく、まだまだ本潮ではない印象を受けた。
この“潮圧”が重くなる瞬間がチャンスである。

そしてここで思い出したのが、前回常連さんと話した中で聞いた
「この辺はワンピッチジャークがおすすめ」という先人の知恵である。
こういった知識を生かして釣りをすることが、釣りのもう一つの醍醐味である。

私の中でヤズ、ハマチクラスはジャカジャカ巻きや早巻きでのリアクションバイト、
鰤クラスになるとゆっくりとした大きなワンピッチジャークでのヒットが経験上多く、
正直言って半信半疑ではあったが、今回は生の声を信じ、忠実に実行する。

諦めずに10数投程した頃だろうか、着底までのカウントが急に数カウント長くなりだした。
もしや！？と思いながら程なくしてジグを引く際に感じる潮圧も重くなり始める。

きたきたー！これはチャンスだ！
「なんか釣れそう」という感覚が急に強くなり、ロッドを握る手に力が入る。

更にそこから2投ほどしたタイミング、セカンドフォールからの巻き始めにモゾっとした違和感を明確に感じた。
そのまま小さなワンピッチを続け、再度フォールに持ち込む直前に少ししゃくりの間を開け“食わせの間”を作る。
一瞬ジグから動きがなくなり力の抜けたようなただ巻きに変わった瞬間に明確なバイト！

食った！！
食らったぜっ！！

魚は恐らく着底、巻き上げからずっとジグを観察して着いて来ていたのだろう。
巻き上げ感は悪くなく、前回のヤズよりサイズアップは間違いなさそうだ。
ステラの巻き上げ力とアキュラ100HHが曲がって魚に負荷を掛けてくれるおかげで、半ばオートマチックに魚は浮いてくれる。

至高の時間を堪能しているのも束の間。
釣りあげてこその釣りであることを忘れてはならない。

問題はここからなのだ。

足元のテトラは複雑な入り方をしているうえに、テトラのすぐ先には藻が茂っている。
堤防や磯であれば5kg程度までなら抜きあげるところだが、テトラ足場では強引なやり取りが出来ないのが厄介なところである。

何よりも危険を冒すわけにはいかないので、ランディングポイントに降りて魚が暴れないようにじんわりと誘導してくる。
その時、後ろから「タモやりますよ！」と声が。
つい先ほど到着し、タックルを準備中だったお隣さんがわざわざ準備そっちのけで来てくださったのだ。
「ありがとうございます！助かります〜！」
こうした足場の悪い釣り場ではサポートして頂けるのが本当にありがたい。
コミュニケーションのきっかけにもなるので、私も積極的に周りのサポートに入るようにしている。
そうやって輪を広げていくのも、釣りの醍醐味なのだ。

そして、お隣さんの手によって手際よくランディングされたのは
73cm、3.6kgのこの時期では嬉しいハマチサイズであった。

あいにくこの日は仕事の為、クーラーや持ち帰り用の袋も用意していない…
素早く撮影を済ませてリリース！
少しヨタつきながらではあったがなんとか海へ帰すことが出来た。汗

お隣さんに再度お礼を伝えてから再び同じポイントに投げ始める。
その一投目であった、、
着底からの巻き上げ3しゃくり程で強烈なアタリ！
一瞬根掛かりか！？と思うも反射的に合わせると、グイグイグイと大きな突っ込みが！

これはデカい！！

うん？
えっ？

しかし何かがおかしい…

青物のようには走らないし、異様に重い…なんだこれは。
途中ロックしたような状況にもなりながらゴリゴリ巻いていくと、プッツンと嫌な感触が…
案の定抵抗が一切なくなり巻き上げてくるとスリーブ留めのチューブ部分からブッツリ。汗

こうならない為にチューブを入れてる筈だが…
ともあれ、悔やんでも仕方がないのですぐさまジグを結び直して再投入するもその後反応を得ることは出来なかった。
悔しい気持ちを背に時刻は6時を過ぎ、今日はここまでで終わりとした。

邪魔をしないように他の釣り人の様子を遠くから伺いながら、
恒例となったゴミ拾いを行ったが、やはり気持ちがいいものである。

スーパーで安売りになっていたパンを食べながら一息ついていると、
先ほどランディングを手伝ってくださったお隣さんが50センチほどのヤズを釣り上げられた。

まだまだ釣れそうな雰囲気はあるが、残念ながら本日は仕事だ。
後ろ髪を引かれながら、仕事に気持ちを切り替えての帰宅となった。